解雇されてしまったら…
今まで、解雇のことを色々と書いてきましたが、どうだったでしょうか?
解雇には、制限があって、簡単には解雇することが出来ないことを少しはわかってもらえたでしょうか?
ただし、従業員自身が「簡単に解雇は出来ない」と理解していたとしても経営者が理解しているかどうかは別の話です。
「解雇は出来ない」ということに対して、理解がない経営者は、まだまだたくさんいます。
そういった世の中ですから、解雇されてしまう可能性は、ゼロではありません。
また、一流企業でも倒産してしまう時代ですから、どんな人間でも解雇されてしまう可能性は、ゼロではありません。
入社してから、定年まで、何のトラブルもなく過ごせる人の方が少ないくらいですからね。
しかし、「解雇には出来ない」と理解していたとしても、実際に会社から、解雇を言い渡されたらどうしたら良いでしょうか?
実際には、気が動転してしまって、冷静な判断が出来なくなってしまう人がほとんどだと思います。
今回は、対応する方法をいくつか紹介します。
どの方法が良いのか難しいところですが、あなたの置かれている状況によって、ケースバイケースだと思います。
それぞれ、最初は、無料で相談することが出来ますので、専門家に相談しながら話を進めていきましょう!
まずは、解雇理由を聞きましょう
まず、どういった理由で解雇にされたのか、解雇理由を聞きましょう。
口頭での説明だけだと後から違うことを言われかねませんので、解雇理由証明書という形で書面にしてもらうようにしましょう。
今後、不当かどうかを会社と争っていくのに重要な書類となりますので必ずもらうようにしましょう。
【労働基準法 第22条第2項】労働者が、第20条第1項の解雇の予告がされた日から退職の日までの間において、当該解雇の理由について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。ただし、解雇の予告がされた日以後に労働者が当該解雇以外の事由により退職した場合においては、使用者は、当該退職の日以後、これを交付することを要しない。
会社は、従業員から解雇理由証明書を請求された場合は、必ず交付しなければなりません。
このことを知らない会社もあるようですが、そんな会社は労働基準法すら知らない会社です。
あいまいな理由しか書いてこない場合もありますが、出来るだけ具体的に書いてもらうようにしましょう。
勝手な判断をせず、相談してみましょう!
私が会社と争ったときは、弁護士さんに依頼したのですが、いきなり弁護士さんに依頼するのも費用がかかることですし、ハードルが高いですよね。
どうすれば良いか困った場合、まずは「総合労働相談コーナー」や「法テラス」に相談に行くことをお勧めします。
会社内では誰も相談する人が居ないし、金銭的に余裕がない場合、困ってしまいますよね。
誰かに相談に乗ってもらいたい場合、「総合労働相談コーナー」というのがありますのでお勧めです。
「総合労働相談コーナー」は国による制度で無料ですので有効に活用しましょう。
労働基準監督署などに設置されているのですが、主に労働基準法に違反しているなどの場合に動いてくれます。
明確に労働基準法に違反している場合は積極的に動いてくれますが、民事的な問題の場合は動いてくれませんし、アドバイス程度になってくるかと思います。
しかし、「あっせん」や「裁判」などの解決方法も紹介してくれますので担当の相談員とよく相談して進めていきましょう。
詳しくはこちらの記事に書いていますのでご覧下さい。
総合労働相談コーナー
無料で相談することが出来るので活用しましょう
また、解雇が不当かどうかの民事的な問題に対してきちんと争っていきたいうというなら、弁護士さんに相談した方が良いのですが、費用の問題を考えるとなかなか動けないですよね。
そういった場合、「法テラス」に相談してみましょう。
「法テラス」では、無料で法律相談を受ける事が出来ますので、まずは相談してみることをお勧めします。
以下の記事で「法テラス」のことを書いていますので読んでみてください。
法テラス
無料で相談を受けてくれますので活用しましょう!
まずは、あなた自身で判断するのではなく、専門家の意見を聞いて冷静に判断することが大事です。
感情的になって行動してしまっても良い結果が出ないことの方が多いかと思いますので、冷静になって判断していきましょう。
大人の喧嘩になってしまったら、感情ではなく法的に有効な方法で動いていかないといけません。
弁護士などの専門家に相談しよう!
私としては、労働問題に詳しい弁護士さんに頼むのが、一番良いと思っています。
色々と自分勝手に判断してしまって、後悔するようなことになってしまったら嫌ですよね。
そうならないためにも労働問題に詳しい弁護士さんに相談に行くことが一番、良いかと思っています。
あなたは、会社のために色々と頑張ってやってきた訳ですから、一方的な会社の都合で辞めさせるなんておかしいのです。
ここから先は肝心な部分になってきますので、弁護士さんに相談して、有利な方向に導いてもらった方が良いかと思います。
下手に色々と動いて、後から後悔することになってもいけません。
今後の展開も含めて、労働問題に詳しい弁護士さんに相談しましょう。
弁護士さんも詳しい専門分野、得意分野がそれぞれありますので、労働問題に詳しい弁護士さんにお願いするのが一番です。
知り合いに弁護士さんがいるのであれば、労働問題に詳しい弁護士さんを紹介してもらいましょう。
しかし、なかなか弁護士さんの知り合いが居るもんでもないし、個人では探すのも難しいですよね。
そんな場合、こちらのサイトがお勧めです。
弁護士さんを紹介してもらう
金太郎は、こちらのサイトで紹介してもらいました。
私も金銭的な面を考えて、色々と悩みました。
解雇にされると生活費が入ってきませんから、今後のことを考えたら不安になりましたが、最終的には弁護士さんに依頼しました。
私は弁護士さんに依頼して良かったと思っています。
弁護士さんに依頼すれば、会社側に対しても威嚇にもなりますので、会社はうかつなことは出来なくなります。
個人での行動だと会社側も舐めてかかってくるところがあったのですが、弁護士さんが付くと態度が変わりました。
労働組合に加入する
労働組合に加入して、解決に向けて動いていく方法があります。
労働組合は、安心して働ける職場環境を目指して、会社に要求をだし、団体交渉を行なっていきます。
加入する費用もそれほど高くありません。
また、労働トラブルになるとほとんどの人が職場内で孤立し、辛い思いをします。
労働組合に加入すると団体で行動することになるので一人で不安になる心配も減らすことが出来ます。
労働組合に関してはこちらの記事で詳しく書いていますのでご覧下さい。
労働組合
団結の力で会社と戦います!
まとめ
解雇された場合、会社と解雇が「有効か?」、「無効か?」ということで争っていくことになります。
結局は、その戦いを
- 「あっせん」でやるのか? → こちらの記事「紛争調整委員会によるあっせん」
- 「団体交渉」でやるのか? → こちらの記事「労働組合」
- 「裁判」でやるのか? → こちらの記事「民事訴訟について」
- 「労働審判」でやるのか? → こちらの記事「労働審判について」
どう進めていくかを考えていくことになります。
それぞれの方法を紹介しましたが、それぞれの案件によって内容が違いますので、どれが一番良い方法かはいえませんし、費用などの金銭的な問題もありますのでよく検討して行動していきましょう。
金銭的なことを考えると、「あっせん」などは、無料ですし良いかもしれませんが、強制力がありません。
相手がブラック企業だった場合、すっぽかされたら実施されず、打ち切りになってしまいます。
労働組合なども組合費がかかりますが、それほど高額ではありませんので良いかもしれません。
それぞれ、一長一短ありますので、良く検討するようにして下さい。
あなた自身で判断すると失敗する可能性もありますので、出来るだけ専門家の意見を聞いて選択するようにしていきましょう!
良く検討して、後悔のない人生にしていきましょう!
あなたは絶対に間違っていません。
それを証明するためにも諦めずに行動していきましょう!
今回は、ここまでにします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
【次回】
会社と戦うには、その準備が大事です。
会社と争っていくには、「会社の行為が不当」だということを証明していかないといけません。
証明するには証拠が必要になってきます。
次回は、その証拠を残すために絶対にやった方がよいことを紹介します。
>次 (裁判で勝てるメモを残す方法)
>戻る 「解雇」のトップページに戻る