ブラック企業の82%が法令違反!!
今年、厚生労働省が「過重労働解消キャンペーン」を行い重点監督を行ないました。
重点監督は、労働基準監督署やハローワークに寄せられた相談等をもとに、離職率が極端に高く若者の使い捨てが疑われるブラック企業に対して実施されたのですが、その状況が発表されました。
このことは、以前、「過労死防止対策推進法」、「過重労働解消キャンペーン」についての記事を書いていますが、興味のある方は見てみて下さい。
それでは、早速見てみましょう。
厚労省がブラック企業を重点監督、82%が法令違反 – 是正されなければ送検も
厚生労働省は、若者の「使い捨て」が疑われる、いわゆる「ブラック企業」等への取組として、9月に対策を行い、その状況を12月17日に発表した。
同省が行った対策は「過重労働重点監督」「職場のパワーハラスメントの予防・解決への対応」の2点。特に過重労働については、9月を「過重労働重点監督月間」とし、若者の「使い捨て」が疑われる企業等に対して集中的に監督を実施したという。
5,111の事業場で重点監督を行った結果、4,189事業場(全体の 82.0%)に何らかの労働基準関係法令違反が発覚した。そのうち、2,241事業場(43.8%)で違法な時間外労働が、1,221 事業場(23.9%)で賃金不払残業が、71事業場(1.4%)で過重労働による健康障害防止措置が実施されていない事態が見られた。
また、1カ月の時間外・休日労働時間が80時間超の事業場は1,230(24.1%)あり、そのうち100時間を超えたところも730事業場(14.3%)あったという。
同省が実際に是正勧告を行った事例としては、「社員の7割に及ぶ係長職以上の者を管理監督者として取り扱い、割増賃金を支払っていなかった」「営業成績等により、基本給を減額していた」「36 協定で定めた上限時間を超え、月100時間を超える時間外労働が行われていた」などが挙げられる。
パワーハラスメントについても
第2の対策として、パワーハラスメントについて関係者に幅広く周知・啓発を実施。パワーハラスメント対策の必要性を分かりやすく説明したリーフレット等を配布、「パワーハラスメント対策取組支援セミナー」を全国49か所で開催するなど、様々な取り組みを行った
どうですか?
労働基準法違反をしている事業所がいかに多いかということですよね。
重点監督とは
重点監督は、労働基準監督署やハローワークに寄せられた相談等をもとに、
- 離職率が極端に高く若者の使い捨てが疑われる企業
- 長時間労働が原因とされる過労死等に係る労災請求が行われた事業場
に対して実施されました。
重点監督では、以下の点を確認し、違反があった場合、指導が行わたようです。
- 時間外・休日労働が36協定の範囲内であるかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導します。
- 賃金不払残業がないかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導します。
- 不適切な労働時間管理については、労働時間を適正に把握するよう指導します。
- 長時間労働者については、医師による面接指導等、健康確保措置が確実に講じられるよう指導します。
重点監督については、このように発表されています。
法律違反が82.0%なんて、とんでもない数字です
この重点監督の結果として、全体の82.0%が労働基準法律違反をしていることがわかりました。
とんでもないですよね。
あなたの会社は、大丈夫ですか?
こういった事業者に対して、どのように違反を見つけ是正していくかということが今後の課題ではないでしょうか?
労働者が受ける痛みに比べて、経営者はあまり痛みがないですからね。
是正しましたという書類を作って報告するだけで済んだりするわけですから。
それに労働者からの通報や相談などがない限り、発覚しない訳ですからね。
それにこの重点監督を行なってなかったら、違反をしていた4,189事業所は、そのまま放置されていた可能性もあるわけですからね。
泣かされている労働者はもっと多い
4,189事業所というの数の何倍もの数の労働者が我慢をして泣かされている訳です。
我慢することが出来なくなり、労基署に通報した労働者は経営者から余計に追い詰められ、事業所内での立場がもっと悪くなる可能性もあります。
そう考えたら、黙って我慢している労働者の方が多いのではないでしょうか?
また、パワハラに対しても幅広く周知・啓発を実施しているということですが、パワハラも判断が難しいですからね。
結局、過重労働にしろ、パワハラにしろ、労働者が勇気を出して一歩を踏み出さないと現状を変えれない訳です。
しかし、一歩を踏み出したことによって経営者から余計に追い詰められる可能性も高いのです。
だから、労働者は我慢をする。
ストレスが溜まる。
精神疾患を発症する。
という堂々巡りみたいになってしまっています。
結局、労働者は限界まで追い詰められ、辞めていったり、最悪の場合、自殺ということまで起きている訳です。
厚生労働省には、労働者が負担なく笑顔で働いていける世の中になるようして頂きたいと願います。
労働者が負担になることなく悪徳経営者を摘発するような仕組みにして頂きたいと願います。
壊れたら交換する部品の一つではありません
ブラック経営者は、労働者を部品の一つの様に簡単に切り捨てたりして雑に扱いますが、その労働者も家族の中では大切な存在です。
親御さんによって大切に育てられた一人の人間なのです。
また、子供たちにとっては大事な親なのです。
大切な家族の一員なのです。
それぞれの労働者にそれぞれの歴史とドラマがあります。
決して部品の一つなんかではありません。
きちんと尊重されるべき存在なのです。
みんなが笑顔で働ける世の中になることを祈ります。
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あなたが、いざパワハラを受けた場合、どうすれば良いか困りますよね?
大切なのは、やり返すことではなく、された証拠を残すことです。
そのことについての記事を書きました。
パワハラ、嫌がらせに対抗するためには…
パワハラに屈して辞めてしまう人がたくさんいます。
少しでも悩んでいる人の役に立てれば幸いです。
今回は、ここまでにします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。