モラハラ、職場の闇…暴言・暴力 同僚いじめに賠償命令
「パワハラ」、「セクハラ」などは、よく知られているますが、「モラハラ」はご存知ですか?
「モラルハラスメント」というのは、モラルによる精神的な暴力、嫌がらせのこととされています。
今回は、モラハラが原因で起きた裁判のニュースを紹介します。
モラハラ、職場の闇…暴言・暴力 同僚いじめに賠償命令
「死に損ないのブタ」「盗っ人」…。
職場で同僚女性から2年間にわたり暴言や暴力を受けたとして、大阪市内の衣料関係会社に勤める50代女性が、60代女性に損害賠償を求めた訴訟の判決で大阪地裁は11月、請求の大半を認め、60代女性に165万円の支払いを命じた。
言葉や態度による精神的暴力は「モラルハラスメント(モラハラ)」と呼ばれる。
近年問題視されるセクハラやパワハラよりも認知度が低く、企業側も対応を重視していないのが実情のようだ。
◆「死に損ないのブタ」
判決によると、原告が衣料関係会社に入社したのは平成19年10月。少し前から同社に在籍していた60代女性が社長に口添えしてくれたことがきっかけだった。
2人は以前、別会社でも一緒に勤務。60代女性は別の女性も同社に引き入れ、3人で誕生日を祝い合うなどしばらくは良好な関係が続いた。ところが別の女性が21年末に退社。原告は60代女性の隣席で仕事をしていたが、辞めた別の女性の穴を埋めるために別室に席を移した。それ以降、2人の関係が急速に悪化した。
「ほんまに臭いわ! 何食べて毎日臭いねん」「死に損ないのブタ」…。原告は女性から口汚い暴言を浴びるように。23年1月以降、勤務時間中はICレコーダーを懐に忍ばせ、携帯電話にトラブル内容をメモするようになった。
◆配置換えも効果なく
「お前よう来んな。人の物とっといて」。23年4月、原告が出勤した直後、女性が原告のいすを蹴り飛ばし、暴言を吐いた。原告は前の勤務先の制服を返しておらず、それを知った女性が「盗っ人」などと執(しつ)拗(よう)になじったのだ。
約10日後、原告が職場で掃除をしていると、女性は掃除機を蹴り飛ばした上、出金台帳で原告の背中をたたいた。原告は病院を受診、右肩と右膝の打撲で通院1週間の治療が必要と診断された。
もう我慢ならず、原告は職場の自席下にビデオカメラを設置した。翌5月、労働組合にも加入。労組からモラハラや暴力をやめさせるよう会社に申し入れた。その後、別の現場で勤務するようになったが、印刷業務やメール送信の際は女性のいる事務所に行かなければならなかった。
同9月、事務所に姿を見せると、女性は「お前、また言いがかりつける気か」と叫んだ。原告が近くにあったかばんを持って応戦すると、女性は物差しとボールペンを持って原告の頭を殴り続けたという。
この後、女性は自ら警察を呼んだ。原告の応戦を暴力と訴えたかったのか、病院で打撲の診断まで得て翌10月、弁護士を通じ、原告に慰謝料150万円を要求してきた。原告が翌年初め、約220万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こすと、女性もほぼ同額の損害賠償を求める反訴に打って出た。
◆低い企業の問題意識
地裁は、原告側のICレコーダーやビデオカメラによる録音・録画のほか、同僚男性の目撃証言や原告のメモ内容の信用性を認め、今年11月の判決で女性に165万円の賠償を命じた。
女性側の反訴について、判決は女性が原告の負傷原因を「分からない」としか証言しないことなどが「不自然でたやすく信用できない」と指摘。女性の診断書も信用性を認めず、反訴の主張を全面的に退けた。
日本産業カウンセラー協会(東京)が毎年9月に開設する「働く人の電話相談室」には今年、3日間で約千件の相談が寄せられ、うちモラハラ(いじめ)に関する相談は27件だった。パワハラの48件より少なかったが、セクハラの11件を大きく上回った。モラハラの相談者は30~40代の女性が半数を占めたという。
同協会のカウンセラー、丸山芙紗子さんは「セクハラやパワハラは社会問題化し、企業も対応に力を入れているが、モラハラに関しては企業側が問題視する姿勢があまり見られない。今後もっとモラハラが注目されれば、企業の対応も変わるかもしれない」と話している。
産経新聞 12月5日(金)
読んでいて恐ろしくなってきます。
職場の仲の良かった同僚同士がこんな風になってしまうなんて、恐ろしいですね。
発言している言葉もひどすぎますよね。
60代なんだから少しは穏やかになっても良さそうですが、世の中には色んな人がいます。
ところで、モラハラとは、どういったことをいうのでしょうか?
ちょっと気になるので、調べてみました。
モラハラに関しては、こちらの記事を御覧下さい。
モラハラとは・・・
モラハラ人間に関わると大変です。
録音、録画が役に立つ
この裁判でも録音や録画が役に立ったようですね。
今回の件は、モラハラですが、パワハラやモラハラなどで争う場合、録音や録画をしていた方が良いことがこの裁判でもわかりますね。
パワハラやモラハラをされた証拠があれば、あなたが悪いわけではないという証明になります。
私も常にポケットにICレコーダーを入れていつでも録音が出来るようにしています。
もしものときに備えて、録画もしています。
あなたもパワハラなどの辛い状況にあり、戦うことを決心しているのであれば、絶対に証拠を残すようにして下さい。
証拠がないとあとで後悔することになります。
録音に関する記事はこちら…
ICレコーダーを活用する
職場での録音について書いています。
録画することに関する記事はこちら…
超小型カメラ・スパイダーX
録画しておくともう言い訳は出来ません。
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パワハラに対抗するには・・・?
あなたが、いざパワハラを受けた場合、どうすれば良いか困りますよね?
大切なのは、やり返すことではなく、された証拠を残すことです。
そのことについての記事を書きました。
パワハラ、嫌がらせに対抗するためには…
パワハラに屈して辞めてしまう人がたくさんいます。
少しでも悩んでいる人の役に立てれば幸いです。
今回は、ここまでにします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。