「ブラック企業大賞2016」 10社がノミネート
みなさん、「ブラック企業大賞」をご存知ですか?
今年で5回目を迎えるそうです。
その「ブラック企業大賞」の2016年のノミネート企業が発表されました。
毎年、ブラック企業大賞は話題になっているようですし、このブラック企業大賞によって救われる労働者もいると思います。
それでは、見てみましょう。
平成28年12月1日、「ブラック企業大賞」実行委員会は、長時間労働や残業代未払いなど労働環境に関する問題を抱えるノミネート企業10社を発表しました。
大賞はインターネットによる一般投票を経て、12月23日に都内で行われる受賞式で発表される予定となっています。
ブラック企業の定義
ブラック企業には幅広い定義と解釈がありますが、「ブラック企業大賞」では次のようにブラック企業を定義し、その上でいくつかの観点から具体的な企業をノミネートしています。
ブラック企業
- 労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業
- パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人(学校法人、社会福祉法人、官公庁や公営企業、医療機関なども含む)。
ブラック企業を見極める指標
- 長時間労働
- セクハラ・パワハラ
- いじめ
- 長時間過密労働
- 低賃金
- コンプライアンス違反
- 育休・産休などの制度の不備
- 労組への敵対度
- 派遣差別
- 派遣依存度
- 残業代未払い(求人票でウソ)
※ただし多くのブラック企業が上記の問題を複合的に持っているので、判断する際も総合的に判断する。
第5回 ブラック企業大賞2016 ノミネート企業
今回、発表された今年のノミネート企業は以下の10社です。
- 株式会社エイジス
- 株式会社 電通
- 株式会社 ドン・キホーテ
- 株式会社プリントパック
- 関西電力株式会社
- 佐川急便株式会社
- サトレストランシステムズ株式会社
- 宗教法人 仁和寺
- ディスグランデ介護株式会社(「茶話本舗」FC企業)
- 日本郵便株式会社
ノミネートされた企業は、パワハラや過酷な労働環境に関して、裁判や行政処分などで問題があると明らかになった企業となっています。
ノミネート企業の選定理由を読むと長時間労働、賃金や残業代の未払いなど過酷な労働条件の企業がほとんどです。
また、従業員が自殺しているノミネート企業もあります。
最近では、電通の件が話題になっていましたね。
ノミネート各社の選定理由もここに記載しようかと思いましたがかなりの長文ですのでやめました。
上記の掲載元のリンクから、それぞれのノミネート企業の選定理由を見ることが出来ますので興味のある方はご覧下さい。
ちなみに投票も出来ますので、投票してみてはいかがでしょうか? → 投票はこちら
※投票期間は2016年12月1日(木)~12月22日(木)17:00となっています。
ブラック企業大賞2015はどうだったの?
ところで昨年のブラック企業大賞はどうだったのか、気になりますよね。
昨年の受賞企業は、以下の通りとなっています。
第4回 ブラック企業大賞2015 受賞企業
- ●ブラック企業大賞
- 株式会社セブンイレブンジャパン
- ●WEB投票賞
- 株式会社引越社関東(アリさんマークの引越社)
- ●ブラックバイト賞
- 株式会社明光ネットワークジャパン(明光義塾)
- ●特別賞
- 暁産業株式会社
- ●アリ得ないで賞
- 株式会社引越社関東(アリさんマークの引越社)
掲載元 : ブラック企業2015 受賞企業決定
昨年は、セブンイレブンジャパンがブラック企業大賞でした。
昨年のことをBLOGOSで記事にしていましたので紹介しておきます。
「ブラック企業大賞2015」にセブン-イレブン――全国の加盟店を長年搾取
過重労働やパワハラなど、働く者の権利を侵害する企業に括弧付きの「表彰」をする「ブラック企業大賞」の第4回(2015)の授賞式が11月29日、東京都内の会場で開催され、ノミネート6社の中からセブン-イレブン・ジャパンが「大賞」に選ばれた。
同社は、フランチャイズ加盟店の権利である「見切り販売」を妨害していたことなどからノミネートされていた。
「大賞」受賞の決め手となったのは、本部に一方的に有利なフランチャイズ契約をタテに加盟店を長年搾取し続けた構造の根深さに加えて、その「負の連鎖」が全国のアルバイト従業員にまでおよぶ影響の大きさだった。
従業員を不当に懲戒解雇し、顔写真付きの「罪状」なる書面を全国の店舗に掲示、それに抗議した労働組合を恫喝するなど目に余る対応が目立った引越社関東(アリさんマークの引越社)は「アリえないで賞」を受賞。同社は一般からの投票数で決まる「ウェブ投票賞」では終始独走し、2冠となった。
その他、個別指導学習塾最大手ながら賃金未払いが常態化している明光ネットワーク(明光義塾)は、ブラックバイトの象徴として「ブラックバイト賞」が、19歳の新入社員をパワハラの末に自殺させた福井県の防災機器販売会社・暁産業には「特別賞」が授与された。
講評では、実行委員の竹信三恵子和光大学教授が「社員にベアをしているセブン-イレブンは一見良い会社に見えるが、実際はシワ寄せが加盟店にきている。日本の労働市場がもつ『二重構造』だ」と指摘。
同じく委員の佐々木亮弁護士は、「過労死を自己責任で片付ける言説は十数年前ならまかり通っていたが、いま経営者がそのような発言をしたら『炎上』する。依然として酷い企業はたくさんあるが、それでも少しずつ状況は良くなっている」と語った。
(古川琢也・ルポライター、12月4日号)
大賞となっているセブンイレブンですが、私自身もよく利用しています。
コンビニもたくさんありますが、むしろ好きな方です。
テレビコマーシャルもたくさんやっていますし、良いコンビニだとは思いますが、裏側は色々と厳しいみたいですね。
最後にセブンイレブンで社員として働いていた人のブログ「セブンイレブン本部社員の退職記!」を見付けたので紹介しますね。
読んでみたら、かなり厳しい会社だということがわかります。
興味がある方は、読んでみて下さい。
どんな企業も大変だとは思いますが、セブンイレブンは凄いですね。
便利なサービスの裏には多くの人の苦しみがあるようです。
とりあえず、独立を考えている人はセブンイレブンのフランチャイズにはならない方が良さそうですね。
あと、WEB投票賞、アリえないで賞の2冠を受賞した「アリさんマークの引越社」、ブラックバイト賞の「明光義塾」なども酷いですよね。
特別賞の「暁産業株式会社」は、過去に当ブログで記事にしていました。
19歳の社員を自殺に追い込んだ事件でした。
こういった賞によって、それぞれの会社にも影響があると思いますので反省して頂きたいですね。
ブラック企業大賞によって、救われる労働者が増えることを願います。
今日は、ここまでにします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。