労災申請のまとめ
久しぶりの更新です。
体調不良もあり、なかなか更新が出来ない状態が続いています。
それに労災認定されてからも色々とやることがあったので疲れてしまいました。
前回の記事まで、労災申請してから労災認定されたこと、そして労災認定された後のことを書いてきました。
先日、初診から今までの療養補償給付が振込まれたことにより、ある程度の手続きが一段落しました。
今後は、ゆっくり療養しながら、社会復帰することを目指していきます。
早速ですが、労災のことが一段落しましたので、今回は私自身への記憶の整理も兼ねて、また労災申請を検討されている方に少しでもお役に立てればと思い「まとめ」を書いてみたいと思います。
はじめに
私は、労災申請するにあたって弁護士さんに依頼しました。
私は、元勤務先を辞める際に調停の結果、辞めることになりました。
その際に依頼した弁護士さんに労災申請も依頼しました。
当時、元勤務先のパワハラ、長時間労働などにより体調を崩し、その上、元勤務先から調停を申し込まれ、不安になり余計に体調も悪化していたので、弁護士さんに依頼した方が良いと思ったからです。
それに調停の際に私が記録していた過去の日記、タイムカードのコピーなど、証拠となる資料を弁護士さんに預けていたし、今までの経緯も全て理解してもらっているので、労災申請の際に私自身の精神的負担が減ると思ったのもあります。
労災申請は、わざわざ弁護士さんに依頼しないで自身で申請されている方も多くいますので、どちらが良いかはわかりません。
ただ、書類の作成など思ったより面倒なことも多いので、私のように体調を崩して精神的に辛いという方は弁護士さんに依頼することをお勧めします。
労災申請
労災申請をするには、まず労基署に書類を提出します。
1つずつ説明しますね。
労災保険給付の請求書を労基署に提出
まず労災保険給付の請求書に必要なことを記載して、労基署に提出します。
労災保険給付の請求書は以下の2種類あります。
◆ 療養補償給付たる療養の費用請求書(様式第7号)
◆ 休業補償給付支給請求書(様式第8号)
私の場合、通院していた心療内科が労災指定病院では無かったので、療養補償給たる療養の費用請求書(様式第7号)を記載して提出しました。
労災の請求書には、勤務先が記載する箇所があるのですが、勤務先が記載してくれなかった為、その事情を説明した用紙を添付して提出しました。
これらの手続きは、全て依頼した弁護士さんがやってくれました。
弁護士さんは、この労災保険給付の請求書以外にも今までの経緯を説明した書面、タイムカードのコピー、給与明細のコピーなど、必要な書面を一緒に提出してくれました。
申立書の提出
労災保険給付の請求書を労基署に提出すると、労基署から「申立書」が送られてきます。
その「申立書」を記載して労基署に提出します。
「申立書」の記載は私の精神状態が良くなかったこともあり、弁護士さんに手伝ってもらいながら記載しました。
「申立書」には、職場での出来事以外にも性格、飲酒の状況、過去の病歴、職歴、家族構成などを記載する箇所がありました。
聴き取り調査
申立書を提出してから、労基署から連絡があり、聴き取り調査(聴取)がありました。
聴き取り調査(聴取)は、労基署まで出向き、個室にて労基署の担当者と医師の立合いのもと、いろいろと質問をされました。
聴き取り調査(聴取)は、質問に答える度に労基署の担当者がパソコンで調書の入力をします。
入力している間、私はただ待っているだけです。
入力が済めば、その調書の入力内容に間違いがないか確認され、間違いがあればまた入力し直します。
質問と入力をずっと繰り返し続けていき、全てが済むのに6時間ほどかかりました。
最後に完成した調書に間違いがないか確認して署名押印して終わりました。
かなり長かったので随分と疲れました。
ちなみに出来上がった調書はコピーして頂戴出来ないかと尋ねたのですが、もらえませんでした。
勤務先に調査が入る
私に行なった聴き取り調査(聴取)の内容が間違いないか確認するために労基署の職員が勤務先に調査に行きました。
勤務先には、私に密かに連絡をくれる同僚がいましたので、その同僚から労基署が勤務先に来たことを教えてもらいました。
労基署は、タイムカードの確認や給与台帳の確認などを行なった上に社長や関係者からも話を聞いていたようです。
社長や関係者がどのようなことを話したかはわかりませんが、ブラック企業なので良いことは言ってないだろうと思います。
ひたすら結果を待つ
上記のことが済んでからは、私自身は特に何もすることはありませんでした。
ただひたすら結果を待つだけです。
進捗状況などもわかりません。
精神障害の労災は認定される確率が低いと聞いていましたので、不安な気持ちになりながらただひたすら結果を待ちました。
労災認定される
半年ほど経ったころに弁護士さんから連絡がありました。
内容は、「労基署から連絡があり、労災認定されました。」ということでした。
その後、自宅のポストに労基署からのハガキが一通届いていました。
ずっと不安な気持ちで、どうなっているのか気にしていたのですが、思っていたよりあっさりした感じでした。
労災認定された後
労災認定された後、今までの精算がありました。
初診からの約2年分の病院代、薬代、休職してから、今までの休業補償給付の精算がありました。
これらの手続きが色々とありました。
1つずつ説明しますね。
まず、労基署に過去の分の病院代、薬代の請求、休業補償給付の請求をしなければいけません。
その為の請求書を作成しなければいけません。
私が通院していた心療内科は労災指定病院ではなかったので、この請求書の作成に時間がかかりました。
心療内科に書類の記載をお願いする
病院代は、通院している心療内科に書類の記載をお願いしました。
私が心療内科に通院したときに労災認定されたことをお伝えして、「休業補償給付支給請求書(様式第8号)」と「療養補償給たる療養の費用請求書(様式7号)」の2種類の書類の記載をお願いしました。
まず、「休業補償給付支給請求書(様式第8号)」の方は、あまり問題なく1ヵ月ほどで記載してもらえました。
その数週間後に約1年分の休業補償給付が振込まれました。
労災の休業補償給付は、給与の8割の額なのですが、約1年分が振込まれましたのかなりの金額でした。
次に「療養補償給たる療養の費用請求書(様式7号)」の方の記載ですが、これが簡単にはいきませんでした。
「療養補償給付たる療養の費用請求書(様式7号)」には、初診からの約2年分の診療の明細を記載してもらわないといけません。
私がお願いすると、心療内科の担当者は、「過去の分の全ての明細を記載しなければいけないから、いつ出来上がるかわかりません。」と明らかに面倒臭そうな顔をして答えました。
また、その書類について、その心療内科の担当者がきちんと理解していないようでなかなか話が進みませんでした。
通院する度に心療内科の担当者の言うことが変わるので意味がわかりませんでした。
そのうち、私自身もしんどくなってきたので、弁護士さんに話をしてもらうようにしました。
結局、心療内科に「療養補償給付たる療養の費用請求書(様式7号)」を記載してもらうのに半年以上もかかってしまいました。
薬局に書類の記載をお願いする
薬代の方は、薬局に協力してもらわないといけません。
薬局は、労災指定の薬局でしたので、特に問題ありませんでした。
心療内科での出来事があったので、薬局への対応は最初から弁護士さんにお願いしていたので、私は何もすることはありませんでした。
協会けんぽに傷病手当金を返金する
私は、休職してからはずっと協会けんぽの傷病手当金が支給されていました。
労災認定されると協会けんぽから、今まで支給された傷病手当金を返金しないといけません。
ただ、約1年分の傷病手当金となれば結構な金額です。
ですから、協会けんぽの担当者からは「返金といっても金額が大きいので労災から支給されたら返金してくれれば良いです。」と言われていました。
上記で書いたように労災から休業補償給付(約1年分)が振込まれましたので協会けんぽに連絡しました。
すると、協会けんぽから振込用紙が送られてきました。
郵便局に行き、その振込用紙を使って返金しました。
ちなみに傷病手当金は、給与の約6割ですが、労災の休業補償給付は給与の約8割なので、返金しても手元に2割分が残ることになります。
協会けんぽに療養の費用を返金する
労災認定されたら、今まで協会けんぽの保険証で通院していた分の病院代、薬代を返金しなければいけません。
労災の場合、病院代、薬代は労災保険から支払われるので、協会けんぽから支払われた分を返金します。
これも協会けんぽから、振込用紙が届きますので、それで返金します。
最後に
労災申請のまとめとして書いてみましたがいかがだったでしょうか?
労災は、労災申請してから労災認定されるまでが時間がかかります。
私自身、結果がどうなるかわからなかったので不安な日々を送っていました。
労災申請を検討されている方は、半年以上かかると思っておいた方が良いのではないかと思います。
また、長時間労働など事実が判定しやすい出来事があった方が労災認定されやすいようですので、タイムカードなど勤務時間がはっきりとわかる証拠になるものは揃えておいた方が良いです。
あと、労災認定された後のことですが、私の場合、心療内科の担当者が「療養補償給付たる療養の費用請求書(様式7号)」の記載に半年ほど時間がかかりましたので、心療内科の療養費が振り込まれたのは、つい先日です。
結局、過去の分の精算に半年ほど、かかりました。
心療内科の担当者が書類の記載を早く済ませてくれたら、半年もかからなかったと思います。
私のようなケースもありますので、通院先が選択可能なのであれば、労災指定病院に通院した方が良いように思います。
はじめにも書きましたが、今回のまとめは私自身が記憶を整理するのも兼ねて書いてきました。
また、この記事を読んで、労災申請を検討している方のお役に立つことが出来ればという思いもあります。
職場でのパワハラや長時間労働などの出来事でうつ病になり、苦しんでおられる方がいましたら、労災申請をしてみてはいかがでしょうか?
私もうつ病でかなり苦しんでいますし、これから先の生活のことも考えたらかなり不安です。
しかし、労災認定されたことにより、少し気が楽になりましたし、これから先もゆっくりと療養することが出来ます。
協会けんぽの傷病手当は、1年半が限度ですが、労災認定されれば、治癒するか症状固定になるまで労災保険でケアしてもらえます。
病院代、薬代が無料になるので随分と助かっています。
長くなりましたが、今回の記事が労災申請を検討している方の参考になれば幸いです。
今回は、ここまでにします。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメントありがとうございます。
コメントを頂くことでこちらもブログを続ける励みになっています。
通りすがりさんが抱えている問題を読ませて頂きました。
証拠さえ揃っていれば、良い方向へ向かうと思います。
今後も宜しくお願い致します。
金太郎
金太郎さんへ
以前コメントしたものです。
お元気でしょうか?
この度、長時間労働によるうつ病発症が業務上によるものとして、労災認定されました!
11月に申請して5ヶ月、長かったです。
もうそろそろ可否決定かという頃から、不安になることが多く、症状が悪化してきて最悪でしたが、本当に良かったです。
体調が優れないときに、ちょくちょくこちらのブログに来ては元気を貰ってましたw
一方的ですが、本当にありがとうございました。
通りすがり さん へ
労災認定、おめでとうございます。(でいいのかなぁ?)
良かったですね。
労災認定の結果の可否からの不安がなくなり安心できますね。
私も結果が出るまで不安で仕方ありませんでした。
あと、生活面での不安も和らぎますね。
じっくりと療養されるようにしてください。
あと、労災認定されたことにより、会社に対しての損害賠償請求も有利に出来ると思います。
弁護士さんと相談して頑張ってくださいね。
陰ながら応援しています。
金太郎
金太郎さん、おはようございます。
少し時間が空いてしまいましたが……ちょうど、ほかにも金太郎さんのblogをご覧の方で、認定されたかたがいるとのこと。
おめでとうございます、というのも変ですが、こちらも勇気づけられます。
わたしのほうも、社労士の先生と相談の上で、ようやく何度か労基に書類の送付はしまして、着々と労災申請の準備を進めております。
残りの肝となる書類については、あとは、実際に認定もされていた経験のある社労士の先生にお任せし、忘れた頃の労基からの呼び出しに、これも「うまく答える」と言ったら変ですが、うまくやるしかないというのと、
唯一、社内で証言をしてくれそうな派遣のかたが、先月末でちょうど契約満了しまして、
わたしの休職後には、お気の毒ですがご本人が苛めのターゲットにされたこともあり、やっと問題児を忘れられる頃ですし、一刻も早く忘れさせてあげたいところではありますが、証言については、そのかたにお願いするしかないと思っています。
ずっと心配してくださっていて、次の派遣先も決めなくてはならない忙しい時期ですが、ときどき定期的に連絡もくださっていて、余裕ができたときと、わたしの体調が良いときに一度お会いしましょう。とまでおっしゃってくれていますので、いずれ直にお願いしてこようと思っています。
対会社のほうについては、泣き寝入りしたいわけではないのですが、弁護士の先生からの提案もあり、雇用が続いているということにし、傷病手当を申請しつづけるように交渉することとなりました。
やはり訴訟となると、もともとメンタルの弱いわたしには大変なことも承知していますし、
金太郎さんのように永く在籍したわけではなく、苛めは入社後3日で始まりましたので、小さな案件であることは、わたしも承知の上ですが、先方の弁護士が新米のようでして……
この意味が理解できていなかったようで、上の弁護士が出てきたところです。
あちらの弁護士も会社に極力和解を持ちかけ、ここで話がまとまるのが一番わたしも楽なのではないかと思っています。
交渉とともに、今回からは、具体的にどんな苛めやパワハラがあったか。等を具体的に描いていただいていまして、いまのところは反論待ちの状態です。
今頃、張本人にようやく事情聴取をしているところかもしれません。
第一回目の内容証明送付の際には、まだ派遣の方も在籍中で、どうやら本人には、内容証明が届いている事実すら、知らされていなさそうな様子だったとのことでして。
(どうも、席替えをしたようなのですが、本人は、自分が認められての栄転のようなものだと思っている様子で、浮かれていたようです……)
何も対処しない会社に対して憤りは無くはないものの、永くいたわけではないということもあり、こんな大問題児を苛めの罪も問わずに飼いつづけるなら、どうぞご自由に。という方向に、考えもシフトしてきました。
もう、わたしも派遣さんも戻ることはありませんので……独り暮らしをしていますので、まずは自分の生活を守ることが一番かなとも思います。
どうせなら、放牧して他所様に迷惑をかけるくらいなら、ずっと同僚を苛めて問題を起こしつづける問題児をどうぞ飼いつづけて、その度に処理に頭を抱えてくださいね。とも思ってきました。
あちらの返答待ちではありますが、現在の状況をご報告まで。
舞さん、コメントありがとうございます。
私もその後、どうなったのか気になっていましたので報告して頂いて嬉しく思います。
舞さんのいう通り、当ブログにコメントを頂いてる方が労災認定されました。
通りすがりさんというコメント非公開の方で、今までも何回かコメントを頂いていたのですが、無事に労災認定されたようです。
私も嬉しく思っています。
舞さんが勇気付けられたという言葉は、通りすがりさんも嬉しく思うでしょうね。
今後は、舞さんのコメントで勇気付けられる方が出てくると思いますよ。
労災の書類を送付したんですね。
いよいよ始りますね。
経験豊富な社労士さんだそうで、良い結果が出ると良いですね。
あと、同僚だった方に証言してもらえると良いですね。
会社側の証言はこちら側の証言を認めずに嘘ばかり付くことが多いようです。
ですから、こちら側にたって証言してもらえる同僚が居ればずいぶんと違うようですよ。
私も2名の元同僚に労基署まで行ってもらって証言してもらいました。
お願いするのが申し訳なくて躊躇しましたが快く行ってもらえてありがたかったです。
私も労災申請の結果が出るまでの間、傷病手当を頂いてました。
生活のこともありますから、活用できることは活用した方が良いと思います。
会社側の弁護士さんから和解を持ちかけているとのことですが、納得のいく形になれば良いですね。
やはり、長引くと精神的負担も多くなりますからしんどいですからね。
あと、問題児が今後どうなるかも気になるところです。
もう戻るつもりのない会社とのことですが、気になります。
私も会社とトラブった末に辞めましたが、辞めた会社のことは少し気になります。
辞めた当初は腹が立っていたのもあり「潰れれば良いのに…」と思いながら元同僚に電話して状況を聞いていました。
最近はあまり気にならなくなりましたが…。
辛い状況で精神的負担もあるのにわざわざコメント頂き、ありがとうございます。
良い方向に向かうよう応援しています。